第二回 愛と自由と絆
僧侶 アナウンサー 華道家 川村妙慶

◇仏教では愛を「慈愛」、自由を「解放」、きずなを「命のつながり」という言葉で伝えてくれます。

◇仏さんはお慈悲の方です。私たちは、自分の幸せを願うと同時に、周りの人の悲しみ、慶びをどこまでも自分事のように見ていけるかを、この言葉から教えられます。「解放」は、ただ好きなことをするということではありません。自分の心の窓を開いて、ありのままを見ていけるかということです。次に「つながり」の中で生きるということとはどういう事でしょう。私たちが今ここに生をいただいているのは、目に見えない「縁」という「命のつながり」をいただき、生かされているのです。決して一人で生きているのではありません。

 ◇ある小学校6年の女の子がこんな詩を書いています。

「人間は生きるために、にわとりも殺さないといけないし、豚も殺さないといけない。生きるっていうことは、ずいぶん、迷惑をかけることなんだな。自分で自分のことを全部できたら、ひとはひとりぼっちになってしまう。他人に迷惑をかけるということは、そのひとと つながり をもつことなんだ。他人の世話をするってことは、その人に愛をもつことなんだ。お乳をやった私に、温かい身体をおしつけてきた子牛を見てそう思った」と書いています。

 ◇私たちは、優越感や劣等感に振り回されながら生きている所があります。常に評価を気にしながら生きているのです。しかし、この詩を読ませていただく内に、それ以上に大切なものがあるのだと感じます。

◇今の時代だからこそ、温かい慈愛の気持ちで人と出あいたいものです。また、自分の心を解放していきましょう。他人も、自分も許してあげましょう。そして、今までの、これからのよき「ご縁」を感じながら生きていきたいですね。

合掌